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中大規模建築用木造トラス・「媛トラス」の開発について

1 愛媛県木材協会は林業研究センター、県建築士会及び県建築士事務所協会と連携し、店舗や倉庫等の中大規模建築の木造化を推進するため、一般流通の製材品を使用し、簡易に製造できる
「木造トラス※1の開発に取り組んできた※2
 
※1 木造トラス:三角形を基本として木質部材を組合わせた構造形式
木造トラスは長いスパンの空間を形成し、低コストで中大規模建築物の木造化が可能
  ※2  開発の経緯は、3に示す。
開発した木造トラス
 
2 開発した木造トラスは、
県内設計士が考案したオリジナルのデザインであること
○一般的に流通している製材品で製造できること
  ※一般的なトラスは、集成材を利用することが多いが、今回のトラスは一般流通している無垢の製材品を利用
斜材のみで構成し、デザイン性が高いこと
標準的な木造トラスに比べ、部材本数が少なく、施工性が良く、さらに同程度の強度性能等を有すること
等の特徴がある。
 
3 当協会は、新たな木造トラスを、「媛トラス」と命名し、令和2年2月20日開催の研修会で発表し、設計仕様書や強度データ等を同協会HPで公表する計画。
愛媛県は、建築関係団体と連携し、「媛トラス」の普及に努め、中大規模建築の木造化の推進と県産材の需要拡大に協力するとしている

〇開発の経緯と背景
①当協会では、平成28年度から国や県の事業を活用し、地域の製材・加工、建築・設計業者に働きかけ、トラスの開発を通じて、製品の品質向上や木造設計技術の習得を図り、関連産業の振興を目指し、連携を深めてきた。 詳しくはこちら
林業研究センターには、トラスの強度や他県でも試験データの蓄積が無い長期荷重による変形等を試験し、トラスの構成や仕口等を改良し仕様をまとめていただいた
③現在、県内の倉庫や店舗等の中大規模建築は、延床面積の75%が鉄骨造(木造15%)であり、その一部をトラスにより木造化することが目標(居住用住宅は、78%が木造)

 
【木造トラスの開発経緯】
年 度
取 組 内 容
H28
■木材関係者、設計士、行政による検討会議(3回開催)と講演会
・中大規模建築物の木造化に向けて、木材の供給側と利用側における情報交換、現状分析、課題解決の方策等を検討
■木造トラスの設計演習研修(2回開催)
・木造トラスの条件を設定し、東予、中予、南予の3グループ(設計士、木材加工業者)により、具体的にトラスを考案し、設計演習を実施
H29
■木造トラスの性能評価試験(6回開催)
・H28年度の設計演習で設計したトラスを、3グループにより8体を実大で作成し、林業研究センターにおいて、木造トラスの公開による強度試験を実施
■性能評価試験の成果発表と推奨トラスの選定
・それぞれのトラスの強度性能を発表し、意匠性を評価して、推奨トラスを決定
■長期荷重によるトラスの変形試験
 ・推奨トラスを部分的に改良し、性能評価試験(2回)と長期荷重(2年間)による変形を試験
H30
■トラスの設計演習・実習  ・現地視察研修やトラスの接合部の設計方法を実習
H31
■改良版推奨トラスの性能評価試験(3回)
■改良版推奨トラスの仕様書の作成
 
 
 
 

【新たな木造トラス媛トラス】

  • 標準かされているトラスに比べ強度・施工性・コストは同程度
  • 斜材のみで構成し、スタイリッシュなデザイン
  • 媛スギ・媛ヒノキを使用
 

【代表的な木造トラス「日本産業規格 JIS A3301」】

  • すぎ製材と集成材を使用
 

■トラスの仕様等

使用部位等
媛トラス
JISトラス
陸梁
ヒノキ製材(強度等級E90)
寸法:120×240㎜
スギ集成材(強度等級E65-F225)
寸法:120×240㎜
登梁
スギ製材(強度等級E70)
寸法:120×210㎜
スギ製材(強度等級E70)
寸法:120×240㎜
束材・斜材
スギ製材(強度等級E70)
寸法:120×150、120×120㎜
スギ製材(強度等級E70)
寸法:120×120㎜
 
 
 
 
 
 
 
 

■林業研究センターでの木造トラスの試験(CLT実験棟にて、スパン9mにより試験)

一般社団法人愛媛県木材協会
〒790-0003
愛媛県松山市三番町4丁目4-1
愛媛県林業会館3階

TEL.089-948-8973
FAX.089-948-8974
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