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実大トラスの強度試験他の結果報告

実大トラスの強度試験と長期荷重のクリープ試験の結果報告について
 
 当協会では、「平成29年度新たな県産材利用促進事業」により、中大規模建築の木造化に向けて、愛媛県や愛媛県建築士会にご協力をあおぎ、関係者で検討を重ねるとともに実大トラスを複数試作し、性能評価を行ってきたところです。
その成果として、推奨できるトラスを考案しましたので、下記のとおり、実大(スパン8m)にてトラスの構造の説明と強度試験及び長期荷重によるクリープ試験を公開で実施しました。
 
1 開催日 平成30年2月5日(月)
2 会 場 愛媛県林業研究センター・木材実験棟
(久万高原町菅生2番耕地280-38・℡0892-21-2266)
3 内 容
  ・13時30分~15時  推奨トラスの説明と強度試験、クリープ試験及び結果の解説
 ・11時~12時    変位計の設置など試験の準備。
4 講 師 木構造振興㈱ 研究員 原田浩司様
中大規模木造建築物構造設計地域リーダー 柚山一利様
愛媛県林業研究センター 主任研究員 玉置教司様
 

資料 改良フィンクトラスのポイント

H30.2.5破壊試験のポイント

H30.2.5破壊試験のポイント

H30年2月5日の公開試験ではこの改良型フィンクトラスを破壊して強度を確認します。

初代フィンクトラスの試験結果

初代フィンクトラスの形状

A部の陸梁の継手については、トラス全体の要にもなることから、複数の強度試験、あるいは荷重を長期間かけた場合の変形性能等を確認しておくことが望まれる。またB部の納まりについては、ラチス材と上弦材の力の伝達が確実にされるよう、プレカット加工機の許容範囲も考慮し、ディテールの再度の検証をしてみることが望まれる。C部の合掌尻についても木材の繊維方向と力の流れの関係を再度整理しておくことが必要である。

荷重とスパン中央たわみの関係グラフ

継手(H1)の破壊状況

初代フィンクトラスの試験結果写真

継手の破壊(H2)

初代フィンクトラス設計図

改良型フィンクトラス設計図

実用化に向けての注意事項
実務の設計では、母屋の位置が必ず上弦材とラチス材の交点にあるわけではなく、その際は上弦材に曲げモーメントが入るため、曲げモーメントと圧縮力の複合力が作用するとして材料の検討を行う必要がある。また、暴風時の風についても考慮して部材寸法および接合部の決定をしていく必要になる。

合掌頂部(初代)

合掌頂部(改良型)

外側斜尻・嵌合接合部(初代)

外側斜尻・嵌合接合部(改良型)

合掌尻支圧角度(初代)

合掌尻支圧角度(改良型)

外側斜材頂部(初代)

外側斜材頂部(改良型)

クリープ試験の結果報告

一般社団法人愛媛県木材協会
〒790-0003
愛媛県松山市三番町4丁目4-1
愛媛県林業会館3階

TEL.089-948-8973
FAX.089-948-8974
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